もっと注目、高脂血症!~狭心症・心筋梗塞に直結する動脈硬化のイエローカード

健康診断で毎年のようにコレステロールや中性脂肪の値がオーバー、コメントに書かれる“食事と運動で減量しましょう”という警告もすっかり見慣れ、 “ま、そのうち…”“コレステロールで死んだなんて話は聞かないしなあ”などと呑気に構えていらっしゃる方、多いのではないでしょうか。

ところがこの高脂血症、かなりの厄介者で狭心症や心筋梗塞、脳梗塞など動脈硬化性疾患の発生に非常に大きく関係することはもはや医師の間では常識です。しかもその治療は比較的たやすいのですから、わざわざこれを放っておくことはありません。是非、早めに治療して防げる病気は予防しましょう。

高脂血症は血液中に含まれる四つの脂質のうち、特に生活習慣病との因果関係が深いコレステロール、中性脂肪が増加した状態をいいます。自覚症状がないので検診などの血液検査の機会がないと発見されず、異常値を指摘されても軽く考えて治療を受けない人が患者全体の8割にも及ぶと言われています。そのためにじわじわと動脈硬化が進行し、心臓疾患や脳血管障害をおこしやすくなるというわけです。

コレステロールが高いという事は、ご想像しやすいように分かりやすく表現しますと、どろどろの脂質が血管の内側に沈着していくという様な状態です。その結果、血管の内腔が狭くなるだけではなく血液自体も粘っこいので血管がつまりやすくなります。

コレステロールは特に心臓を栄養する冠状動脈の内壁に沈着しやすく要注意です。冠状動脈の通りが悪くなってしまったものが狭心症、更に放置すれば、完全に冠状動脈の閉塞をきたす心筋梗塞を発症する可能性が非常に高くなります。

心筋梗塞はご存じのように死亡率も高く、突然死の原因ともなる疾患ですので、実際のところ、心筋梗塞を起こして初めて高脂血症の怖さがわかった、という患者さんもおられます。脳を栄養する血管がつまる脳梗塞もまた然りです。高脂血症は症状のない時期の治療が重要です。

中性脂肪に関しては直接的な動脈硬化への関与は不明ですが、動脈硬化を予防する善玉コレステロールの値などに影響を与えることから、動脈硬化の予防、治療のうえでやはり重要です。中性脂肪の値は非常に食事に左右され、暴飲暴食の後などは比較的簡単に高値になるのですが、極端な高値(1000mg/dl以上)は急性膵炎を発症することもあります。

それでは実際にどの程度の値が目標であるかと言うと、コレステロール値(善玉・悪玉を合わせた総コレステロール値)は220mg/dl以下、中性脂肪は150mg/dl以下です。

高脂血症の基本的な治療は食事療法と運動療法の組合せです。これだけで患者さんの多くが正常値になります。努力の成果が比較的早い時期に数字になって出る事も多く励みになりますし、肥満の解消によって体調も良くなります。

痩せ気味の人やあまり脂肪食を摂らない人にも高脂血症は見られ、その場合は薬による治療になります。一日一回の投与でも非常に効果の高い薬がでています。副作用も少なく、高脂血症を放っておく危険性に比べたらずっと安心な薬です。

高脂血症と指摘されたら、甘く見ないでとにかく一度主治医と相談し、自分に合った治療を早い時期に始めることを是非おすすめ致します。

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