中高年から運動を始めるときのポイント
中高年からの運動(いつでもどこでも手軽にでき、続けられる運動を)
適度な運動は心臓・肺・筋肉・骨などの機能を強化するだけではなく、糖尿病や高脂血症など生活習慣病の予防・治療に有効です。正しい運動療法を身につけて日頃からの健康管理に是非役立てて下さい。
運動の効果
運動を始めてまずすぐに得られる効果としては、血糖値の低下が挙げられます。特に糖尿病の患者さんにとっては、血糖値の高い状態を続けてしまうことが病気を悪化させますので、運動療法はとても重要です。
運動を続けたときの長期的な効果は次の通りです。
- 心臓や肺の働きがよくなる。~血液の循環が促され各臓器の働きも活性化されます。
- 血液中の中性脂肪の量が減りHDL コレステロール(善玉コレステロール)が増える。~ 動脈硬化の予防、ひいては生活習慣病の予防になります。
- 皮下脂肪や内臓脂肪など体の余分な脂肪組織が減り肥満の改善になる。
運動してはいけない時
今までほとんど運動をしていなかった中年以降(40~50歳以上)の方は以下の条件をクリアして体調の良いときに少しずつ始めるようにしましょう。
- 胸痛、動悸、息切れ、めまい、頭痛、失神などの症状がないこと。
- 神経痛や腰痛があり、歩くとしびれや痛みを認めるような状態ではないこと。
- 関節や骨の障害がないこと。
- 高血圧や糖尿病で血圧や血糖のコントロールが不安定ではないこと。
持病がある方は医師のアドバイスに従って適切な運動量から始める必要があります。
高度の腎臓障害や心臓に問題がある場合、網膜症の治療中など運動を行ってはいけない場合もあります。
運動療法のポイント
運動は定期的に持続させることによって効果が得られます。その場でたくさん汗をかくことや一時的な体重の減少が目的ではありません。できれば毎日、少なくとも週2回以上を目安に長続きする運動を選んで下さい。
長続きする運動というのは、特別な器具を必要とせず、いつでも気軽に1人でもでき、体調などに合わせて強度を調節できるものが良いようです。しっかりと呼吸しながらなるべく全身を使うのが理想で、歩行(ウォーキング)、水中歩行、水泳、ストレッチ体操、自転車運動などが良いと思います。特に何より手軽にできるという点で私はウォーキングを勧めています。
ゆったりとした気分のまま自分のペースで楽しめることも重要で、他人と競う競技や、気を使ってつい無理をしてしまう団体競技などはおすすめできません。また、急なジョギングや息を止め力むような運動(重量挙げなど)は運動療法初期にはむきません。短時間の強い運動よりも、長時間の軽めの運動が体にはずっと良いのです。
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