偏平足の治療法

Q.子供が扁平足ですが、治療の必要がありますか?

 子供の足のアーチが少なく偏平足と言われました。

 何が問題になりますか? また治療の必要はありますか?

A.整形外科を受診し生活上の留意点や治療法をよく相談してください。

 扁平足は足のアーチが低下した状態をいいます。

 足には通常は縦方向のいわゆる土踏まずのアーチと横方向のアーチがあります。しかし、扁平足では踵の部分および前足部がともに上方に持ち上がるために、縦方向のアーチが低下または消失し、また足部が内側に傾斜するため踵と前足部が外側に回転し、土踏まずの部分が床面に密着し、横方向のアーチも低下するか無くなります。

 一般的な症状は、歩行や走行時のショックの吸収が不良となるため、疲れやすい、足が痛みやすい、下肢や腰が疲労で疼痛が出やすい等です。重症になると強い疼痛を伴ったり、歩行障害が出ますので早めの対応が必要です。

 扁平足には、①乳幼児偏平足、②青少年期静力学的偏平足、③先天性足根骨癒合症/脛直性扁平足などがあります。①②の場合が多数を占め、治療としては足部の筋の強化運動や、アーチ保持目的の装具を装着することです。③の場合の治療ではギプス固定や矯正手術等が挙げられます。①②に比べ器質的変化が強い分、重症といえるでしょう。

 子供の扁平足が疑われるようであれば、整形外科を受診し、生活上の留意点や治療法をよく相談して下さい。

① 乳幼児扁平足

 足部の筋肉の未発達や、複数筋肉間の運動調整が未熟な乳幼児の場合、立位で自分の体重を支えられないため、立位のときだけ扁平足になるものです。荷重していないときには正常の足型に戻ります。多くは成長の過程で足部の筋肉が発達し、筋肉間の調整も改善するため自然に正常足に戻るものです。

② 青少年期静力学的扁平足


 成長するにしたがい体重が増え、荷重が増加しますが、足のアーチがそれらに耐えられるだけの発達をしなかった場合です。体重増加、運動量増加とともに足の痛み、下腿の痛み、腰痛等を起こすこともあります。

③ 先天性足根骨癒合症、脛直性扁平足

 前者は足根骨の一部が癒合したもので、後者は足部アーチの低下のために下腿の筋肉の一部が固くなり痛みを伴うものです。

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