肥満は万病のもと
肥満とは
肥満とは単なる過体重であることだけではなく、体内の脂肪量が必要以上に蓄積した状態をいいます。
つまり、肥満度(%)(BMI方式で体内に脂肪が占める割合)が20%以上を肥満といいます。肥満は摂取エネルギー量と消費エネルギーとのバランスが崩れ、摂取量が消費量を大きく上回ったために起こる状態です。これは一言で言えば食べ過ぎと運動不足です。肥満の大部分(約98%)は単純性肥満と言われ、食べ過ぎ、運動不足、誤った食事パターンなどが原因で起こります。
肥満は、糖尿病、高血圧、心臓疾患、動脈硬化など生活習慣病への要因といわれています。「肥満は万病のもと」と言っても過言ではないでしょう。
高脂血症とは
一方、高脂血症とは血液中の総コレステロール(220mg/dl以上)あるいは中性脂肪(トリグリセライド150mg/dl以上)が高い状態をいいます。前者の場合を「高コレステロール血症」、後者の場合を「高トリグリセライド血症」といいますが、一般には自覚症状がなくわかりにくいので、血液検査を積極的に受けてご自身の健康状態を把握されることをお薦めします。
肥満予防
動脈硬化がこうじて脳梗塞、心筋梗塞、動脈瘤などの合併症を発症してからでは遅すぎます。予防こそが最も重要なことといえます。高脂血症は遺伝的な体質に左右されるといわれていますが、肥満の方でしかもコレステロール値が高いのであればまず減量が必要です。(肥満の方が必ずしも高脂血症になり易いわけではありません。)
肥満防止対策
- 食事を抜かない・・・食事の回数が減って飢餓状態が長くなるにと体が少しでも栄養を蓄えでおこうとし、脂肪が合成されやすくなるのです!
- 夜食はやめる・・・夜は消費エネルギーが低くなるだけでなく、栄養の吸収や蓄積が盛んになります!
- 規則正しい生活習慣(食事時間も規則正しく)
- よく噛んで食べる・・・・早食いは禁物!
- 外食は極力控える・・・外食は一般にカロリーが高い
- 栄養バランスを考えた食事をとる
- 間食はしない・・・気がつかないうちにカロリーを摂ってしまいます
- アルコールは控える・・・栄養素はほとんど含まずカロリーが高いのです
肥満の解消は低エネルギー食が基本となりますが、食べ過ぎ以外の原因もチェックし解消していくことが減量につながります。あせらず1ヶ月で0.5~1Kgの速度でゆっくりと減らすことがリバウンドを防ぐコツです。
肥満(コレステロール対策)
コレステロールは細胞膜の形成、副腎皮質ホルモンや性ホルモンなどのステロイドホルモンを合成し、食事で摂取した脂肪の消化吸収を助ける胆汁酸の材料などに利用されるなど、私たちの体にとってはなくてはならないものです。
コレステロールにはLDLとHDLの2種類があります。LDLコレステロールは肝臓から体の各細胞へコレステロールを運ぶ役目をしており、多すぎるとコレステロールが動脈壁にたまり、動脈硬化の原因となります。(悪玉と呼ばれるのはこのためです。)一方、HDLコレステロールは全身の余分なコレステロールを回収して肝臓に戻そうとする役割があります。(善玉と呼ばれます。)
コレステロールは脂質から作られます。一般に肥満の方は脂質の摂りすぎの傾向があり、つまりはコレステロールの原料を多く摂取している事になります。このことからも、肥満の方で血清コレステロール値の高い人は「まずは減量!」を一番に心がけるべきです。
食生活の注意点
食生活の注意点については基本的には肥満の方の場合と同じですが、それに加えてコレステロール値の高い方は、以下の3点に気を配られるとよいでしょう。
- コレステロールの多い食品は控える。・・動物性脂肪の食品を控える。
- コレステロール値を下げる食品を選ぶ。・・植物性の油や魚の脂肪に多く含まれる不飽和脂肪酸を多く含む食品を摂る。
- コレステロールを体の中にためておかない。・・・食物繊維を多く含む食品をとりましょう
食物繊維はコレステロールを吸着して便として体外へ排出する働きがあります。また、食物繊維は体内の消化酵素では消化されずに体外へ排出されるので、エネルギーになりません。
その他、生活の中で運動量を増やす努力が必要です。
毎日の食生活はおいしく、楽しくなければなりません。
各人が正しい食生活の知識をもち日常生活の中で「医食同源」を実践していくことが重要です。
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