たばこのストレス解消効果について

Q.たばこにストレス解消効果はありますか?

父は30年以上、1日1~1.5箱吸う喫煙者です。血圧もコレステロールも高めなので、そろそろ健康のためタバコを止めてもらいたいと思っています。禁煙をすすめると「タバコを止めたらストレスが溜まってかえって体に悪い。」と、言い張っています。本当にストレス解消効果があるのでしょうか?

A.たばこの効果はニコチン切れの身体にニコチンが入ることによる充足感
<はじめに>

喫煙者の多くはタバコを吸う理由の一番に「ストレス解消」をあげます。タバコをやめるとストレスがたまってかえって身体に悪いといいきる人もいます。しかし、それは本当なのでしょうか?

<ニコチンによる薬物中毒の実際>

血中ニコチン濃度と気分の関係を考えてみましょう。

タバコを吸うと、血中ニコチン濃度はすぐに上昇し、その結果脳内神経伝達物質であるドーパミンが増加します。これが増加すると快感が増大するとされ、覚醒したようなよい気分になります。つまり、常習喫煙者はドーパミンによって快感が増大するのを「ストレス解消」と思ってしまうわけです。

しかし、30分から40分すると、血中ニコチン濃度は低下しますから、ニコチン禁断症状が起こり不安感、不快感、集中困難が生じ、またタバコを吸いたくなります。後はその繰り返しです。1日中タバコと縁が切れません。完全なニコチンによる薬物中毒です。

結局、喫煙者がタバコを吸ってほっとするという状況とは、ニコチン切れの身体にニコチンが入ることによる充足感なのです。

<たばこによる”ストレス解消”の正体>

「ストレス解消」と思っているのは、じつはタバコによって作られたストレスを次のタバコによって解消していることに他ならないのです。タバコを吸わない人には、そもそもこうしたストレスは存在しないのです。

更に、喫煙には交感神経刺激効果があり、ニコチン血中濃度増加により心拍数増加、血圧上昇、末梢血管収縮などの変化が生じます。ストレス解消のつもりの喫煙は、実は心臓に対して余計なストレスを与えていることになります。

<たばこと”本当のストレス解消”の関係>

本当の「ストレス解消」は、タバコから自由になり、肺癌、心筋梗塞、気管支喘息、肺気腫などの病気の不安から逃れた健康な体と美味しい空気からもたらされます。お父さんは、タバコに体も心(脳の一時的快感との意味で)もがんじがらめにされているのです。

本当の自由はタバコから離れて初めて分かります。現在、ニコチンガムやニコチンパッチを使用した「禁煙外来」が増えています。お父さんに「一度相談に行ったら」と勧めてみませんか。禁煙により、血圧は下がり、コレステロールも正常になり、ガン・心筋梗塞の危険も低下します。今からでも遅くはないです。

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